TL;DR(要点箇条書き)
- ESP32は低価格&高性能&無線通信内蔵でArduinoユーザーとの相性◎。
- デュアルコア240 MHz、Wi-Fi/Bluetoothを標準搭載し、Arduino IDEからも即開発可。
- 豊富なバリエーション(S3/C3/H2…)と低消費電力モードで、DIYから製品化まで幅広く活躍。
- 価格帯は¥700〜¥1,200が目安で、入手性も抜群。
- Arduino UnoやRaspberry Pi Picoと比べて無線通信が標準なのが最大の強み。
ESP32とは?—起源と進化
2014年にWi-Fi特化型SoC ESP8266 が登場し、その後継として2016年にESP32 がリリースされました。デュアルコア化とBluetooth追加、セキュリティ強化などで“IoT万能マイコン”へと進化しています。
ミニ用語解説
- SoC:System on Chip=CPUや無線モジュールなどを1チップに集約。
- BLE:Bluetooth Low Energy=低消費電力版Bluetooth。
- PSRAM:Pseudo SRAM=外付け高速メモリ。画像処理など大容量用途で活躍。
ESP32とArduinoの蜜月関係
Arduino IDEでそのまま書き込み可能、既存ライブラリも大半が動作、しかもDevKitCやWROOM-32開発ボードはArduino互換ピン配置。Arduino界の“Wi-Fi/BT拡張ボード”感覚で使えます。
ESP32の主要特徴
デュアルコア 240 MHz
Xtensa LX6 × 2基。マルチタスクRTOSも余裕。リアルタイム制御と通信を同時に捌けます。
Wi-Fi & Bluetooth
IEEE 802.11 b/g/n + BLE/BT Classic。配線ゼロでクラウド接続! 国内技適品も豊富。
豊富なI/O
ADC/DAC、PWM、SPI、I²C、UART… フル装備で追加ICほぼ不要。
低消費電力
Deep-sleepで数 µA。電池駆動IoTノードに最適。
ハードウェアセキュリティ
AES, RSA, セキュアブートを内蔵し、量産時の鍵焼き込みも可能。
シリーズ別スペック早見表
シリーズ | CPUコア | 無線 | SRAM | 用途のツボ |
---|---|---|---|---|
ESP32-S2 | 1(Xtensa) | Wi-Fi | 320 KB | 低コスト+強化セキュリティ |
ESP32-S3 | 2(Xtensa) | Wi-Fi/BT | 512 KB | AI SIMD命令対応 |
ESP32-C3 | 1(RISC-V) | Wi-Fi/BT | 400 KB | 低消費RISC-V |
ESP32-H2 | 1(RISC-V) | Zigbee/Thread | 320 KB | スマートホーム特化 |
ESP32-C6 | 1(RISC-V) | Wi-Fi 6/BT5 | 400 KB | 最新Wi-Fi 6 |
ESP32-P4 | 2(RISC-V) | – | 768 KB | 高速+外部I/O拡張 |
代表モデル比較(公式データシート要約)
ESP32無印系モジュールざっくり比較
型番 | アンテナ | 内蔵Flash | 特徴 |
---|---|---|---|
ESP-WROOM-32 | PCB | 4 MB | 定番・迷ったらコレ! |
ESP-WROOM-32D | PCB/IPEX | 4 MB | 通信感度↑モデル |
ESP-WROOM-32U | IPEX | 4 MB | 外部アンテナ派 |
ESP32-PICO-D4 | PCB | 4 MB | 超小型・QFNパッケージ |
同じESP32コアでもサイズとアンテナで選択肢多数。
価格帯と購入先
秋月電子やスイッチサイエンスでは開発ボードが¥700〜¥1,200、チップ単体は¥300前後から。海外通販ならさらに安価ですが技適未取得品に注意。
他マイコンとの実測比較
項目 | ESP32 | Arduino Uno | Raspberry Pi Pico |
---|---|---|---|
CPU | 240 MHz ×2 | 16 MHz ×1 | 133 MHz ×2 |
SRAM | 520 KB | 2 KB | 264 KB |
無線 | Wi-Fi/BT | なし | なし |
価格 | ¥700〜 | ¥2,000〜 | ¥600〜 |
通信機能の有無がコスト差を逆転させる最大要因。
活用事例BEST 4
- スマートホーム:照明・空調・センサー連携で全自動生活。
- ウェアラブル:BLEでスマホ連携し歩数/心拍をクラウド送信。
- ロボット:モーター+センサーをFreeRTOSで並列制御。
- データロガー:MicroSD & Wi-Fiで遠隔ログ。停電時はDeep sleep。
設定チェックリスト
- Arduino IDE 2.xを使用(ボードマネージャURL:
https://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_index.json
)。 - Tools → Flash Size を4 MBに設定。
- Upload速度は115200 bpsで安定。
- GPIO0をGNDに落として書込みモードへ。
落とし穴&対策
- 3.3 Vオンリー:5 V機器接続はレベルシフタ必須。
- USB-to-TTLチップがCP2102/CH340の場合、Mac OSでドライバ要確認。
- Wi-Fi APと同チャンネル干渉で速度低下 → チャンネル固定推奨。
FAQ(よくある質問)
Q1. ESP32を選ぶ決め手は?
無線通信と高性能を低コストで両立できる点。Arduino Uno+Wi-Fiシールドより圧倒的に安く速い。
Q2. 開発言語はArduino以外も使える?
はい。ESP-IDF(C/C++)、MicroPython、PlatformIOなど選択自由です。
Q3. 消費電力はどのくらい?
Deep-sleep時は数 µA(測定環境で変動)。ノード利用なら半年単位のバッテリー運用も可。
Q4. 技適マークは必須?
国内無線利用では技適取得品のみ合法。海外通販は要チェック。
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