Cubese Pro 13の注目すべき17ポイント

Cubase

周囲の音楽家からは、音楽ソフトではProToolsをよく聞きます。
私もMac所有者なので、MacにProtoolsをインストールして試してみたことはあるのですが、やはりどうしても慣れているCubaseに戻ってきてしまいます。
そこで、Cubaseのことについてもう少し原点を掘り下げてみたくなりました。

CUBASEを使用している有名なプロ

Cubese Pro 13は、多くのアーティスト、プロデューサー、サウンドエンジニアに使用されているソフトだということで、どのような有名な方が使っているのかを調べてみました。

  1. Zedd
    グラミー賞を受賞したプロデューサーとDJで、Cubaseを使用して楽曲制作を行っていることを公言しています。
  2. Junkie XL (Tom Holkenborg)
    映画音楽の作曲家として知られ、Cubaseを使用して映画のサウンドトラックを制作しています。
  3. Alan Silvestri
    有名な映画音楽作曲家で、Cubaseを映画音楽制作に活用しています。
  4. Hans Zimmer
    オスカー受賞作曲家で、Cubaseを音楽制作の一部として使用していると言われています。
  5. Junkyard XX
    エレクトロニックミュージシャンで、Cubaseを使って独自の音楽を制作しています。

Cubaseバージョン歴

SX1.0の購入から7、9と来てそしてCubese Pro 13に移った私ですが、間を飛び越してきていますので、1989年からのCubaseのバージョンをたどってみました。

バージョン リリース年
Cubase 1.0 1989年
Cubase VST 3.0 1997年
Cubase SX 1.0 2002年
Cubase 4 2006年
Cubase 5 2009年
Cubase 6 2011年
Cubase 7 2013年
Cubase 8 2015年
Cubase 9 2016年
Cubase 10 2018年
Cubase 10.5 2019年
Cubase 11 2020年
Cubase 12 2021年
Cubase Pro 13 2023年?

Cubase 13の17個の特徴(Highlights)を追いかける

いよいよ購入をしたCubase 13 Proの特徴を探ってみます。
Cubase13 Proのホームぺージをいまさらながら読み返し、自分なりにまとめてみます。
まずは、Hilightsとして記載されている17個のポイントを探ってみます。

1.チャンネルストリップ (Advanced)

Cubese Pro 13 のチャンネルストリップ(Advanced)と(Basic)の両面からアプローチされ、より使いやすくなったということです。特に、このAdvanced バージョンでは、より高度な音質調整とエフェクトの適用が可能となったようです。

Advanced バージョンでは基本的な機能に加えて、より詳細な設定や追加のエフェクトオプションが提供されています。例えば、より高度なEQ設定、マルチバンドコンプレッション、ダイナミックレンジの微細な調整などが使用できます。チャンネルストリップのAdvancedバージョンを使いこなすことで、より洗練された音楽制作が可能になりそうです。

以下はチャンネルストリップ(Advanced)についている機能です。

  1. イコライザー(EQ)
     音の特定の周波数を強調または減衰させる機能です
  2. コンプレッサー
    音量のレベルを一定に保つために、大きな音を抑えたり、小さな音を強調したりする機能です
  3. ゲート/エキスパンダー
    音量が設定した閾値を下回ると音を消す(ゲート)または小さくする(エキスパンダー)機能です
  4. サチュレーターやディストーション
    音に温かみや歪みを加える機能です
  5. リバーブやディレイ
    空間的な広がりやエコー効果を付加する機能です

オーディオチャンネルに搭載するチャンネルストリップには、熟練のミキシングエンジニアとのコラボレーションによる、プロコンソールの機能を多数搭載。あなたの曲をすばやくプロクオリティのサウンドに仕上げることができます。すべてのインサートモジュールを搭載しています。-Cubase13ヘルプより-

2.チャンネルストリップ (Basic)

Cubese Pro 13のチャンネルストリップ(Basic)は、オーディオトラックやMIDIトラックに対する基本的な音質調整やエフェクト処理を行うための機能です。Basicバージョンは、よりシンプルで直感的な操作が可能で、主に基本的な音声処理に焦点を当てています。
特にCubaseを初めて使用する人や、簡単かつ迅速な音声調整を必要とする場合に適していて、それは、音声の基本的な処理と改善に必要な機能をもっており、ユーザーが迅速かつ簡単に作業を行うことを可能にしてます。

より複雑で詳細な音声処理が必要な場合はAdvancedバージョンのチャンネルストリップへとステップアップすることができるため、まずは!という方はBASICからです。

以下はチャンネルストリップ(BASIC)についている機能です。

  1. コライザー(EQ)
    トラックの音の特定の周波数を強調または減衰させるために使用されます。
    基本的なバージョンでは、通常は数バンドのEQが提供されます。
  2. コンプレッサー
    音量のピークを制御し、全体のダイナミックレンジを一定に保つために使用されます。
    基本的なコンプレッサー設定が可能です。
  3. ゲート
    不要な背景ノイズや音声の小さな部分をカットするために使用されます。
    音量が特定の閾値より低いときに音を消す機能です。

オーディオチャンネルにコンプレッサーや EQ その他のモジュールを直接設定し、素早くトラップの音作りができるチャンネルストリップ。基本的な機能を搭載しています。-Cubase 13ヘルプより-

3.コードパッド

コードパッド(Chord Pads)は、和音(コード)を簡単かつ直感的に作成操作するための機能で、この機能は、特に作曲やアレンジメントに役立ちます。
コードパッドは、また、作曲家、編曲家、プロデューサーなど、さまざまな音楽制作者にとって便利なツールになるようです。
私のような、音楽理論に精通していない初心者から、より複雑な和音構造を探求したい経験豊富な音楽家まで、幅広いユーザーが利用できる機能で、Cubase 13 Proの特徴の一つともいえます。

以下はコードパッドの概要です・

  1. 和音のトリガーと操作
    MIDIキーボードやマウスを使って直接和音をトリガーできます。これにより、和音の進行を迅速かつ容易に作成することができます。
  2. 和音の変更と調整
    既存の和音を簡単に変更し、異なる和音に置き換えることが可能です。例えば、メジャーコードをマイナーコードに変更するなどの操作が直感的に行えます。
  3. インスピレーションのサポート
    和音の進行のアイデアやインスピレーションを得るのに役立ちます。異なる和音の組み合わせを試してみることで、新しい音楽的アイデアを探ることができます。
  4. 高度な和音機能
    複雑な和音構造や逆転、テンションの追加など、高度な和音の操作もサポートします。
  5. ドラッグ&ドロップ
    作成した和音を直接トラックにドラッグ&ドロップすることができ、作業が死すくなっています。

リアルタイムにコードやパターンを切り替えながらジャムし、クリエイティブに作曲しましょう。キーボードからの演奏はもちろん、ボイシング、テンションなどもパラメーターをリモートコントロール可能です。-Cubase13Proヘルプより-

4.Sampler Track 2

オーディオサンプルを取り込み、それを使って音楽を作成できる強力な機能として、Sampler Track 2が装備されています。初期バージョンのサンプラートラックのアップグレード版で、これまで以上より多くの機能と改善されたユーザーインターフェイスを提供しています。

Sampler Track 2では、サンプリングとサウンドデザインをシームレスに統合し、プロデューサーや作曲家が直感的かつ創造的に音楽を作る手助けをします。このツールは、Cubaseのパワフルな機能の一つであり、現代の音楽制作において重要な役割を果たします。

  1. 直感的なサンプリング:
    オーディオファイル(例えば、WAVやMP3)をSampler Trackにドラッグアンドドロップすることで、簡単にサンプルを読み込むことができます。これにより、素早くサンプリングプロセスを開始できます。
  2. 多機能な編集ツール:
    サンプルのピッチ、長さ、スタート/エンドポイントの調整、ループ設定など、豊富な編集オプションが用意されています。これにより、サンプルを自在に操作し、望む音を作り出すことが可能です。
  3. 内蔵エフェクトとフィルター:
    サンプルにエフェクトやフィルターを適用し、サウンドを更にカスタマイズできます。これにより、ユニークで個性的なサウンドを作り出すことが可能になります。
  4. MIDIコントローラーとの互換性:
    MIDIキーボードやその他のコントローラーを使用してサンプルをトリガーし、リアルタイムで演奏することができます。
  5. 多目的な用途:
    ボーカルの断片、ドラムヒット、楽器のフレーズ、環境音など、様々な種類のオーディオサンプルを使用できます。これにより、曲作りの幅が大きく広がります。

DAW のトラックとしてサンプラーをスタンバイ。どんなオーディオデータも、トラックにドラッグするだけで新たな命を吹き込めます。フィルターや2つの LFO、スライシングモード、モノレガートグライドなど専用サンプラーの機能を統合し、オーディオと MIDI の使い勝手の両方を得られるサンプラートラックは、クリエイターの制作意欲をさらに刺激します。-Cubase Pro 13ヘルプより-

5.Vocal Chain

ボーカル録音における一連のオーディオ処理やエフェクトの組み合わせが加わりました。
この機能は、録音されたボーカルトラックを最終的なミックスに適合させるために用いられ、ボーカルの品質を向上させ特定の音響的特性やスタイルを与えることを目的としています。

ボーカルチェーンは、ミックスの中でボーカルが適切に際立ち、聞き手にとって心地よく響くようにするために不可欠なツールです。プロデューサーやエンジニアは、曲のジャンル、アーティストの声質、曲の雰囲気などに基づいてボーカルチェーンを細かく調整します。

  1. イコライザー(EQ):
    ボーカルの周波数バランスを調整し、望ましい音質を得るために使用されます。例えば、不要な低域をカットしたり、声の明瞭さを高めるために特定の高域を強調するなどです。
  2. コンプレッサー:
    ボーカルのダイナミクスを制御し、音量レベルを均一にするために使用されます。これにより、大きな音と小さな音の差を減らし、ボーカルをより一貫性のある音量で聞こえるようにします。
  3. デエッサー:
    刺激的な「s」や「t」の音を和らげるために使用される特殊なコンプレッサーです。
  4. リバーブやディレイ:
    ボーカルに空間感や深みを加えるために使用されます。リバーブは音に残響を加え、ディレイはエコー効果を生み出します。
  5. その他のエフェクト:
    必要に応じて、サチュレーター、エキサイター、ピッチ補正ツール(例:オートチューン)などのエフェクトが追加されることもあります。

Vocal processing is an art of its own, taking a lot of expertise and experience to master the different processing steps. The VocalChain plug-in provides dedicated modules for each step, helping to turn your recordings into professional-sounding vocal tracks.
<<参考翻訳>>
ボーカル処理はそれ自体が芸術であり、異なる処理ステップをマスターするために多くの専門知識と経験が必要です。VocalChainプラグインは、各ステップに専用のモジュールを提供し、あなたの録音をプロ並みのボーカルトラックに変えるお手伝いをします。-Cubase Pro 13ヘルプより-

6.VariAudio 3

高度なピッチおよびタイミング編集ツールです。
この機能は主にボーカルトラックの調整に使用され、非常に詳細なピッチとタイミングの制御を提供します。VariAudio 3は、Cubaseの以前のバージョンにおけるVariAudio機能の進化形で、より多くの機能と改善された操作性を備えています。

VariAudio 3では、ボーカルトラックの質をプロフェッショナルレベルで向上させることができる強力なツールです。音程が完璧でないパフォーマンスを修正したり、クリエイティブなボーカルエフェクトを作成するために広く使われています。Cubaseユーザーにとっては、ボーカル編集において欠かせない機能の一つとなります。

  1. ピッチ補正:
    ボーカルトラックの各音(ノート)のピッチを正確に調整できます。これにより、音程のずれを修正し、パフォーマンスを改善することが可能です。
  2. タイミングの調整:
    ボーカルのリズムやタイミングを細かく調整できます。これにより、タイミングのズレを修正し、パフォーマンスをさらに洗練させることができます。
  3. セグメント化:
    VariAudio 3は自動的にオーディオ素材をセグメントに分割し、それぞれのセグメントを個別に操作できるようにします。
  4. マイクロモーダル編集:
    非常に細かいレベルでのピッチの微調整が可能で、自然なサウンドを維持しながら正確なピッチ修正を行うことができます。
  5. ハーモニー作成:
    VariAudioを使用してボーカルのハーモニーを作成したり、既存のボーカルラインを複製して新しいハーモニーパートを作成することもできます。
  6. 直感的なユーザーインターフェース:
    グラフィカルな表示と直感的な操作が可能で、ユーザーが容易にピッチやタイミングの調整を行えるように設計されています。

オーディオのピッチ / タイミング編集機能。ボーカルなど単音パートのメロディーラインを分析してピッチセグメントとマイクロピッチエンベロープを表示し、MIDI ノートを扱うようにピッチ補正やタイミングの調節が行えます。またフォルマントシフトを用いて自然な音質の維持からロボットボイスへの変換までも可能です。コードトラックとの連携により、曲のハーモニーに合ったピッチ補正も可能。リードボーカルトラックを基に、ソプラノ / アルト / テナー / バスのコーラストラックへのハーモニーボイシングも一瞬で作成でき、ハーモニーを俯瞰しながらの編集も行えます。-Cubase Pro13ヘルプより-

7.MixConsole

ミキシングコンソールが強力になりました。このミキシングコンソールは、トラックのオーディオ信号を調整し、バランスを取り、エフェクトを適用するために使用されます。MixConsoleは、プロジェクト内のすべてのオーディオトラック、グループチャンネル、エフェクトリターンなどを一元管理し、精密なミキシング作業を可能にします。

  1. チャンネルストリップ:
    各トラックには、イコライザー(EQ)、コンプレッサー、ゲートなどの基本的なオーディオ処理ツールが含まれています。
  2. フェーダーとパンコントロール:
    トラックごとの音量レベルと左右のバランス(パン)を調整します。
  3. センドとインサートエフェクト:
    トラックに追加エフェクトを適用するためのセンドとインサートスロットがあります。これにより、リバーブ、ディレイ、サチュレーターなどのエフェクトを適用できます。
  4. ルーティングオプション:
    オーディオ信号のフローを制御し、トラックをグループ化したり、バスに送信したりすることができます。
  5. ビジュアルフィードバック:
    メーターブリッジやスペクトル分析などの視覚的なフィードバックを提供し、オーディオ信号のレベルとスペクトルを簡単にモニタリングできます。
  6. オートメーション:
    ボリューム、パン、エフェクトパラメーターなどのオートメーションを記録し、プレイバック中にこれらの変更を自動的に適用できます。

MixConsole は、優秀な使い勝手と視認性、ハイエンドアナログミキシングコンソールに匹敵するピュアな音質を誇るミキシングの中枢です。伸縮自在な UI とフルスクリーンモード、チャンネルゾーンなどフレキシブルな表示設定、高度なドラッグ&ドロップ対応、ワンクリックやオートメーションで出力を切り替えられるダイレクトルーティング、プラグイン&チャンネル検索、VCA フェーダー、ラウドネスメーター、クイックリンク、Control Room など先進機能の数々を統合。また豊富なショートカットにより、ほぼすべてのチャンネル要素をマウス無しでもコンピューターキーボードから操作可能です。-Cubase Por 13ヘルプより-

8.新しいライセンス管理

オンラインライセンス認証システムが新しくなりました。
このシステムは「Steinberg Activation Manager」というソフトウェアを使用しており、Cubase 12シリーズやDorico 4シリーズなどの新しい製品から採用されています。

このシステムの導入により、以前のUSB-eLicenser(ドングル)やSoft-eLicenserを使用した物理的なライセンス管理方式から、より柔軟で便利なオンライン認証となりました。

この新しいライセンスシステムにより、ユーザーはより簡単にライセンスのアクティベーション、移動、解放を行えるようになり、特に複数のデバイスを使用するユーザーにとっては便利なシステムとなっています。ただし、Cubase 12以前のバージョンは従来のドングル認証が必要であり、新旧の認証方式が混在する可能性があります​。

  • ライセンス管理がオンラインで行われ、eLicenserサーバーの停止に伴い、従来のeLicenser Control Centerも将来的には使用不可となります。
  • シングルユーザーライセンスは、登録されたSteinberg IDに紐づき、そのアカウントでのみ製品を使用できます。教育機関や業務用にはマルチユーザーライセンスの提供予定はありません。
  • 旧バージョンのソフトウェア製品から新しいバージョンにアップデートする場合、eLicenserが登録済みであることを確認し、アップデートを購入する必要があります。
  • Steinberg Licensingを最初に採用したバージョン以前の製品は管理されません。例えば、Cubase 12を新規購入した場合、Cubase 11を起動することはできませんが、Cubase 11からCubase 12にアップデートした場合は、両方のバージョンを使用できます。

新しいライセンスシステム Steinberg Licensing を採用。これにより Pro / Artist グレードでは必須だった物理ドングル USB-eLicenser が不要になり、アクティベーションやライセンス管理もより柔軟になりました。-Cubase Pro 13 ヘルプより-

9.ワープクォンタイズ

オーディオトラックのタイミングを精密に調整するために使用されます。
この機能を用いることで、録音されたオーディオイベントのヒットポイント(音の開始点)に基づき、非破壊的にタイミングをクオンタイズ(リズムに合わせて修正)することが可能です。
また、ワープクオンタイズされたイベントはプロジェクトのテンポ変更に合わせて自動的に調整されます。これにより、オーディオのリズムやタイミングを自然に保ちつつ、必要に応じて微調整することができます。

  1. タイミング調整:
    オーディオイベントのヒットポイントを基にして、タイミングを正確に調整します。
  2. 非破壊的操作:
    クオンタイズはオーディオデータを破壊せずに行われます。
  3. テンポ追従:
    プロジェクトのテンポ変更に追従して、イベントが自動的に調整されます。
  4. 自然な表現の維持:
    オーディオイベントが散乱せず、自然な音楽表現が保たれます。
  1. オーディオに対してクォンタイズを行えます。録音したオーディオイベントのヒットポイントに基づいて、クォンタイズパネルから簡単に非破壊的にクォンタイズ可能。ワープクォンタイズされたイベントはプロジェクトのテンポチェンジにも追従し、スライス処理した場合のようにトラック上でイベントが散乱することもありません。-Cubase Pro 13ヘルプ-

10.テイクコンピング

複数回の録音テイクから最良の部分を選択し、それらを組み合わせて一つの最適なトラックを作成する機能です。
録音時に同じパートを何度も演奏または歌唱し、それぞれのテイクを別々に記録します。その後、テイクコンピングを通じて、各テイクの中で最も良い演奏や歌唱の部分を選び、それらを組み合わせて最終的なトラックを作成することができます。この機能によって、ボーカルや楽器の録音で多用され、最高のパフォーマンスを得るための重要な手段となります。

テイクコンピングによって、録音プロセスにおいて最高のパフォーマンスを捉えることが難しい場合に、最良の部分を選択して組み合わせることで、より高品質な最終トラックを作成できるためです。複数のテイクから最良のセクションを選ぶことで、小さなミスや不完全な部分をカバーし、アーティストの表現を最大限に引き出すことができます。また、創造的なプロセスにおいて、異なるテイクを組み合わせることで、新たな音楽的アイデアや表現を生み出すことが可能になります。

  1. 複数テイクの録音:
    同じパートを何度も異なるテイクで録音します。
  2. 最良部分の選択:
    それぞれのテイクから最も良い演奏や歌唱の部分を選びます。
  3. トラックの組み合わせ:
    選択した最良部分を組み合わせて、一つのトラックを作成します。
  4. パフォーマンスの最適化:
    最終的なトラックは、各テイクの最高のパフォーマンスを反映します。
  5. 編集の柔軟性:
    編集プロセス中に部分を自由に変更・調整できます。

テイクを重ねて録音すると、複数のレーントラックが作成されます。あとはテイクの気に入った部分をクリック&スワイプするだけで、ベストな部分で構成されたマスターテイクの出来上がり。各レーンのソロボタンなど様々な機能と組み合わせ、快適な作業でパーフェクトテイクを構築できます。 -Cubase Pro 13 ヘルプより-

11.MIDI リモート

外部のMIDIコントローラーをDAWソフトウェア(例:Cubase)と直接統合し、操作するための機能があります。この機能により、物理的なMIDIデバイスを使用して、ソフトウェア内のさまざまなパラメーターをリアルタイムで制御できます。
例えば、キーボード、フェーダー、ノブなどのMIDIハードウェアを利用して、音量、パン、エフェクト、バーチャルインストゥルメントなどを直接操作することが可能になります。

  1. 直接統合:
    MIDIコントローラーとDAWソフトウェアを直接結びつけます。
  2. リアルタイム制御:
    ソフトウェア内のパラメーターをリアルタイムで操作可能。
  3. 物理的操作:
    フェーダー、ノブ、キーボードなどを用いた直感的な操作が可能。
  4. 効率的なワークフロー:
    マウスやキーボードだけでなく、ハードウェアを使って作業効率を向上。
  5. 柔軟性:
    様々なMIDIデバイスとの互換性とカスタマイズ性。

MIDI Remote スクリプトに基づいて、接続されたデバイスを検出し、各コントローラーを自動的にマッピングします。お使いのデバイスのためのスクリプトが存在しない場合も、MIDI Controller Surface Editor と Mapping Assistant を使って簡単にカスタムスクリプトを作成し、コントロールやパラメーターに接続できます。-Cubase Pro 13ヘルプ-

12.スケールアシスタント

ソフトウェア内で楽曲のスケール(音階)を設定し、演奏やMIDIデータをそのスケールに合わせる機能です。これを利用することで、楽曲に合ったスケールを簡単に選択し、音楽制作の際に音階を守りながらメロディーやハーモニーを作成できます。スケールアシスタントは特に、音楽理論に詳しくないユーザーや、効率的に作曲を行いたいユーザーに便利なツールです。

  1. スケール選択:
    楽曲に合ったスケール(音階)を選択できます。
  2. 音階合わせの演奏:
    選択したスケールに基づいてリアルタイムで演奏やMIDIデータを調整できます。
  3. 音楽理論のサポート:
    音楽理論に詳しくなくても、調和のとれたメロディーやハーモニーを作成するのに役立ちます。
  4. クリエイティブな制作支援:
    スケールに基づいたアイデアを容易に探求できます。

キーエディター上で楽曲のスケールを設定することで、リードメロディやソロをスケールにクォンタイズしたり、演奏中にリアルタイムでスケールに揃えることができます。またスケール上のノートだけを表示するように切り替えれば、スケール内でのフレーズ作りがより簡単に。さらに、すでに録音された MIDI データをスケールアシスタントに解析させて、最適なスケールを提示させることさえも可能です。 Cubase Pro 13ヘルプより-

13.Groove Agent SE

Cubaseのバーチャルドラムインストゥルメントが新しくなりました。
アコースティックドラムからエレクトロニックビートまで幅広いドラムサウンドを提供し、サンプルベースのドラムトリガー機能を備えています。これにより、さまざまなスタイルのドラムパターンを作成し、音楽制作に取り入れることができます。

  1. 多様なドラムサウンド:
    アコースティックからエレクトロニックまで幅広いドラムサウンドを提供。
  2. サンプルベースのトリガー:
    様々なドラムサンプルをトリガーする機能。
  3. ビートパターンの作成:
    様々なスタイルのドラムパターンを作成可能。
  4. リアルなドラム演奏のシミュレーション:
    リアルなドラムプレイを再現するための詳細な設定オプション。
  5. 音楽制作への柔軟な統合:
    Cubase内で直接ドラムトラックを作成し編集可能。

アコースティックドラムからエレクトロニックビートまで幅広くカバーするバーチャルドラム Groove Agent の簡易版。サンプルをトリガーする Instrument パッド、リズムパターンをトリガーできる Pattern パッドを搭載。ミキサー、エフェクト、12ビットマシンのバイブスを再現する Vintage / Turntable モードも搭載します。取り込んだドラムループサンプルを即座にスライスして複数パッドに充てるなどエディット機能も充実し、Cubase のドラムエディターや Beat Designer にもドラムマップを自動的に追加して一体感あるビート作成が行えます。VST Sound Instrument Sets によるライブラリー拡張にも対応しています。
-Cubase Pro 13ヘルプより-

14.EQ / スペクトラル比較

チャンネルEQに搭載された機能で、二つのトラックのスペクトラム(周波数分布)を視覚的に比較することができます。これにより、トラック間の帯域重複を正確かつ効率的にEQで調整でき、ミックス時にトラック同士が干渉しあうのを防ぎ、よりクリアでバランスの取れたミックスを作成するのに役立ちます。

  1. 周波数分布の視覚化: トラックのスペクトラムを視覚的に表示。
  2. トラック間の比較: 二つのトラックの周波数分布を同時に比較。
  3. 帯域重複の特定: トラック間での帯域重複を容易に特定。
  4. 効率的なEQ調整: トラック間の干渉を減らし、EQ調整を効率化。

チャンネル EQ に比較モードを搭載。二つのトラックのスペクトラルカーブを目視しながら、正確かつ効率的にトラック間の帯域重複を EQ で調整することができます。-Cubase Pro 13ヘルプより-

15.オーディオ書き出し

プロジェクト内のオーディオトラックやミックスをオーディオファイル形式で保存する機能で、作成した音楽を異なるフォーマットや品質設定で書き出し、共有や配信、他のソフトウェアでの使用が可能になります。通常、書き出しプロセスでは、トラックやバスの全ての処理やエフェクトが最終的なファイルに含まれるようになっています。

  1. フォーマット選択: 異なるオーディオフォーマットでの書き出しが可能。
  2. 品質設定: サンプリングレートやビットレートなどの品質を調整できます。
  3. プロセッシングの反映: ミックス処理やエフェクトが最終ファイルに含まれます。
  4. 柔軟な出力オプション: ステム書き出しやマスターバスを含む全トラック書き出しも可能。
  5. 共有や配信のための最終化: 書き出したファイルを配信や共有に使用できます。

頻度が高く、時間のかかるステム書き出しを高速処理。書き出し範囲をプロジェクトの選択範囲と同期させることや、マスターバスエフェクトも含んだすべてのシグナルパスの書き出しでミックスを完全再現も可能。書き出しキューによる一括処理も可能です。-Cubase Pro 13ヘルプより-

16.Control Room

バーチャルミキシングコンソールの一部で、レコーディングとモニタリングのための多彩な機能を提供します。これにより、ユーザーは異なるオーディオ出力設定やモニターミックスを管理し、レコーディングセッション中のオーディオ信号の流れをより細かく制御できます。特に、ヘッドフォンミックスや外部モニターの設定など、録音環境の最適化に役立ちます。

Control Roomは、録音スタジオのような高度なモニタリングとミキシング環境をデジタルオーディオワークステーション内で再現するために必要で、異なるモニターソースやヘッドフォンミックスを柔軟に管理し、レコーディングセッション中の音声の流れを細かく制御できます。また、ミキシングとマスタリングのプロセスにおいて、より精度の高い音響調整を行うことが可能になります。

  1. 複数のモニターソース管理: 異なるモニター出力を柔軟に切り替えられます。
  2. 個別のヘッドフォンミックス: 録音中のアーティスト用にカスタムヘッドフォンミックスを作成できます。
  3. オーディオ信号の詳細な制御: レコーディングセッション中のオーディオ信号の流れを細かく管理します。
  4. 高度なモニタリング機能: ミキシングとマスタリングに必要な精度の高い音響調整が可能です。

ハードウェアミキシングコンソールが持つ多彩なモニター機能を集約した強力なレコーディング / モニタリング環境を MixConsole に集約。異なる設定のモニタースピーカーの瞬時の切り替え、演奏者に送る最大4種類のキューミックス、モニターソース、トークバック、外部オーディオソースの管理などを簡単に行なえます。-Cubase Peo 13ヘルプより-

17.サイドチェーン

オーディオ信号(例えばキックドラム)を使って、他のオーディオ信号(例えばベースライン)の音量やエフェクトを制御することができます。これにより、一つのトラックが他のトラックに「反応」するように設定できます。サイドチェーンはダンスミュージックでポピュラーな「ポンピング」効果を生み出したり、トラック間の干渉を減らしたりするのによく使われます。

  1. ダイナミックなエフェクト制御: 特定のトラックが他のトラックのエフェクトを制御します。
  2. リズム強調: ビートやリズムの強調に効果的です。
  3. 「ポンピング」効果: ダンスミュージックで一般的な音量変動を作り出します。
  4. トラック間のバランス調整: 異なるトラック間の音量バランスを整えます。

ベースの「ポンピングエフェクト」を作るときやキックを目立たせたいとき、その他いろいろな効果を得たいときに多用するテクニックがサイドチェーンです。Cubase 10 ではサイドチェーンの設定がより簡単になり、必要なルーティングを数クリックで作成できるようになりました。 -Cubase Pro 13ヘルプより-

まとめ

スタインバーグ社やCubaseの歴史、そしてCubese Pro 13の17個の特徴をまずは引っ張り出してみました。ホームページの説明だけではなかなかわかりにくかったところも少しは理解できてきました。

まだまだ細かい点については使いながら理解しなければいけないところもたくさんあり、本当に全部使いきれるのかは不安ですが、せっかく買ったプロ仕様のツールなのでひとつづつ紐ほどいて使っていきたいと思っています。

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